不幸な結婚式のまとめ

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【130話】激マズ手作りお菓子を配る同僚が結婚式に現れた



去年あった職場の同僚の結婚式。



新郎の同僚仲間や上司と参加し、式が始まるまで新郎新婦の友人一同を集めた控え室みたいなとこで

談笑してたら、新婦友人方で「やめなよ」「なんで?いいじゃん!」って軽く争う声がした後、 そのうちの1人が「カップケーキとマドレーヌ食べませんか~?」ってニコニコしながら箱を持ってきた。

どうやらその女の手作りらしいんだけど、どう見ても生焼け。見た目ヌトッ・・・って感じ。

ああ、新婦友人がさっき止めてたのはコレでか・・・、と向こうを見ると、数人の女の子達がウンザリした顔しつつも頭を下げてた。

「ごめんなさい、これから食事出ますしお腹いっぱいになっちゃうんで・・・」と同僚(女)が 申し訳なさげにやんわり拒否しすると、その女は無視して「どうぞ~」と同僚(男)連中にだけ、次々と勧めだした。



同僚(男)連中も「すんませんちょっと・・・」「甘いの苦手で」とか遠慮するのだが、手作り女の押しが凄い。

「ちょっとブランデー入りで、男の人でもおいしいですからあ!こっちのカップケーキは桜の塩漬けが隠し味で・・・」とか

説明もしだして全然引かない。見かねたのか、新婦友人達が

「あっちで皆と話そうよ~○○ちゃん」とか再び止めようとしてくれたんだけど、手作り女は意固地になってか止まらない。

そんな中、すでに軽く酒が入ってて上機嫌の新婦親戚らしきオヤジがフラフラやってきて、

「おっ!いいもんあるじゃん、俺にもひとつちょうだいよ!」と手作り女の肩を叩いた。



突然やってきた酔っ払いオヤジに手作り女はちょっとムッとしたけど、

「やっぱり若い子はかわいいねえ」「手作りなんて女らしいよ!」って褒められるうちどんどんご機嫌になって、

「やだもーwwどうぞ~~♪」って、ニコニコしながらオヤジにカップケーキを手渡した。

オヤジは「ありがと!」って言いながらバクバク頬張った。



うわ、あの生焼けいったよ!酔っぱらってるからわかんないのかな?とか皆で囁いてたら、

一口咀嚼するごとに、さっきまでのニヤニヤした赤ら顔から、だんだん真顔になるオヤジ。

そして普通の声で「・・・・・まずいねぇコレ」

あまりのテンションの落差に同僚一人が噴き出してしまい、つられて部屋の中の皆は爆笑。



手作り女は真っ赤になり、怒ってドアを叩きつけるように部屋を出るとそのままどっか行ってしまい、

結局披露宴が終わっても帰ってこなかった。



後から新郎と新婦が来た時、新婦が不思議そうに「あれ、○○ちゃんは?」と新婦友人に尋ねていたが、

置きっぱなしの生焼け菓子と友人らの説明で、「またか・・・」と少し落胆してた。



生焼け菓子を食ったオヤジは酔いもさめたのか、女を怒らせた事にちょっと申し訳なさそうにしていたが、

披露宴の最中に腹が痛いとかで頻繁にトイレに行っていた。

新婦から聞いた話によると、手作り女は菓子作りが趣味で、会社にも頻繁にケーキやジャムやら持って来て、

しかもマズイ上に断るとキレるので社内でもちょっとめんどうな人だったそうだ。

なんか新郎の同僚の男連中を狙っていたそうなんだが、俺は話しかけられませんでした。


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