【132話】柔道選手の新婦がセクハラおやじを投げ飛ばした
柔道部時代、同門だった女性が結婚したんですよ。50キロもない、柔道選手とは思えない華奢な女の子。ただし、柔道県チャンプだったんですよ。
漏れ(当時100キロオーバー)も現役時代はよく投げられた怪物だったんです。
んで、披露宴はごく普通に始まり、ごく普通に進展してたんですけど、
途中で新郎側の招待客のオサーンが泥酔+暴走開始。手近な女の子にセクハラかまして、
ついには新婦にまでセクハラ発言連発。段々、新婦の眉間に皺がより始める。
新郎は気弱な人なのか、オサーンが逆らえない間柄の人なのか曖昧に笑うだけ。
徐々にオサーンのセクハラ発言エスカレート。ついに新婦の身体にベタベタ触りだした。
漏れが「ちょっと慎みませんか?」っておっさんに言ったら、オッサンさらに暴走。
新婦に抱きつくわ、漏れの胸倉掴むわ、マイクで新郎小ばかにするわの大暴れ。
なんか、スンゲー偉い人らしくて、場の参加者は止めようとはするけど強く出れない。
周囲では元柔道部連中がピリピリしてる。つーか、何人か立ち上がってた。
一触即発の空気が流れて、最初にキレたのが新婦だった。
いきなりツカツカとオサーンに詰め寄って襟を掴み、にっこり笑ってドレスで足払い一閃。
オサーンは放物線を描いてその場で一回転して床へドシャっと落ちた。
新婦が襟を抑えて頭から落ちないようにしてたのと、床が絨毯だったのでオサーンは無傷だったけど、
その場の空気は凍った。その後、元柔道部連中が大拍手を始めて、場はカオスへ。
新郎はありえないくらい青ざめて、その場で立ち尽くしてた。
俺は大爆笑したけど、大変だったんだろうなぁ・・。新郎さん頑張れと心から思った。
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