【44話】顔も知らない親戚から結婚式の招待状が届いた
俺だけが不幸だった結婚式なんだけども。まだ21歳の頃両親も早く他界してしまい、天涯孤独だったんだが
会った事のない他県の親戚から俺宛に結婚式の招待状が届いた。
相手のことも良く知らないので、一応電話で確認すると、
どうやら親父の親戚の息子が結婚するらしい。
親戚連中も高齢化してきて病人だらけなもんで、人数が集まらずに困っていたので
面識はなかったが俺に参加要請をしてきたそうだ。
親父の跡継ぎの顔もあるし渋々参加しますと返事を出すが、
葬式は慣れているものの結婚式は初めてで良くわからなかった。
当日受付へ行くと祝儀を渡した瞬間「あぁ、>>1君ね、悪いけど受付やっててもらえる?」
と初対面の俺を受付に置き去りにして、自分たちはさっさと記念撮影と結婚式に参加する
親戚一同、俺って一応親戚だったはずなんだが。
何の説明もなく受付に立たされたので、どうしていいか分からずそこらじゅうの人に
聞きまくってなんとか対応するが来客に怒鳴られまくる。
挙句に良くみると、披露宴の座席表に俺の名前が無い。
問いただすと、親戚が集まらないので新郎新婦の友人を多数召還、結果席は埋まり
無理に親戚を呼ぶことは不要となり、俺は不参加という事になっていた。
この時点でかなり切れかけてたけど、新郎父の言い訳でブチ切れてしまった。
「ごめんねー連絡忘れてたよ、せっかく来たけど席無くて入れてあげられないんだわ
ご祝儀もらっちゃってるし二次会なら参加できるようにするから、4時間くらい外で待っててくれる?」
気がついたら新郎父の前歯3本へし折ってたよ。
その後親戚からは縁切られてるけど、とても快適だ。
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